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院長ブログ

Vol.120 改憲論議、待ったなし?!

 先日のメーデーの企画「平和・憲法トークセッション」で医療関係者代表のパネリストとして話し、その2日後の5月3日には憲法記念日があり、この連休中に見聞きしたことについて。
今年初めの総選挙の結果、自民党と日本維新の会の連立与党が改憲の発議に必要な3分の2を大きく越える議席を衆議院では得ています。参議院では連立与党で120/248議席であり、改憲に前向きな他党を取り込む必要があります。こういった力関係の下、高市首相は「時は来た」と前のめりで改憲に踏み込んでいく構えをみせています。
5月3日に発表された朝日新聞の世論調査では、高市政権での改憲実現に「賛成」47%、「反対」43%と賛否が拮抗しています。現国会での改憲論議を「急ぐ必要がある」33%、「急ぐ必要はない」62%、いまの憲法を変える必要があるかどうか、前年と比べると、「変える必要がある」が53%から49%に減り、「変える必要はない」は35%から44%に増えており、現在の急速な改憲論議に警戒感が広がっているのではないかと朝日新聞の見解です。
総選挙の投票前の今年1月を思い出すと、食料品の消費税減税など経済・生活の立て直しが主な論点であり、その次は社会保障費の支出や負担、衆議院議員定数の削減などがそれに続き、改憲論議はあまり論点に上がらなかったと思います。選挙が終わり、数週間後にアメリカがイランに攻撃をしかけ、急速に安全保障分野の議論がすすんでいるように思われます。しかし、自衛隊の派兵をトランプ大統領に求められても、高市首相は憲法9条があるから自衛隊は送れないと言ったとか言わないとか。やはりこれまで日本が戦争に巻き込まれなかったのは、憲法の縛りがあったからこその憲法79年の歴史があります。
自衛隊が憲法に加えられ、自民党の言うように国防軍に格上げされれば、現在の爆発的に増えていく軍備増強をさらに加速することでしょう。人口減少のただ中にある日本にそんな規模の軍隊を備えておける体力などどこにあるでしょうか。その裏では当然のように社会保障費の削減が見積もられており、私たちの署名運動などの成果である診療報酬の引き上げは3%程度に抑えられた反面、医療費4兆円の削減に向けて、OTC類似薬の自己負担見直しや高額療養費制度の負担増、病床11万床削減をすすめようとしています。
 私たちの目の前の患者さんのいのちと健康、くらしを守るために、そして、私たち自身の生活を守るためにも今年のこれからの改憲論議には目が離せないと改めて思いました。

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