|
看護部ブログ
緩和ケアブログ 「入浴の時間も、その人らしく」
終末期がん患者さまは、痛みや吐き気、倦怠感、不安、抑うつなどを来しやすく、これらの症状は薬剤では十分改善しないことがあります。
一方、入浴にはストレス解消をはじめとするさまざまな効果があることを多くの人が理解しています。
緩和ケア病棟での入浴は、患者さまが身体的な痛みや不安を和らげ、リラックスできる手段として重要です。
また患者さまの身体的、精神的、社会的、スピリチュアルな苦痛を和らげるために行われます。
そして患者が自分の身体を清潔に保ち、快適に過ごすための手段としてだけでなく、患者さまのQOLを向上させるためにも利用されます。
最近関わった患者さまの中で、安全上の理由や体力的な負担から毎日湯船に入ることが難しく、お風呂が大好きなのに自由に入れないもどかしさがあり、それが大きな精神的苦痛になっている方がおいでました。
患者様の想いが痛いほどわかり、本人の意向をお聞きしながら、少しでも苦痛を軽減できるように工夫しながら穏やかに過ごせるように努めました。
その他の患者さま・ご家族の声として、
「お風呂に入れた」という喜び: もう入れないと思っていたお湯に浸かれたことで、「気持ちよかった」「生き返ったようだ」と表情が明るくなる方が多く見られます。
ご家族とのコミュニケーション: ご家族も介助に参加したり、一緒に浴室に入ったりすることで、最期にかけがえのない温かい時間を共有できたという声もあります。
「入浴していただくこと」そのものより、その人が気持ちよく、できるだけ「その人らしく過ごせる時間」を大切にし、患者さまの思いに寄り添いながら、無理のない方法で入浴を楽しんでいただきたいと考えています。
これからも、一人ひとりの「気持ちいい」「入りたい」という思いを大切にしたケアを届けていきたいと思います。